モンテ微塾

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1996年8月3日〜4日岡山市で障害児の音楽療法をされている中村佐喜雄先生のモンテ微塾を訪問した。以下はその紹介です。


岡山市下足守の
豊かな田園と山々に囲まれた
旧農家にある。
モンテ微塾のモンテはモンテッソーリ、微はステップが微細という意味。
連絡先
〒701-14
岡山市下足守386
TEL086-295-2395
中村佐喜雄


中村佐喜雄先生
は、奈良県で障害児学級担任として長年活躍され、退職後(1988年)新天地の岡山でどこからも補助金をもらわず障害児のためのモンテ微塾を開設。現在生徒数は120名を超えている。「モンテは今年で9年目。ますます、実っている。特に、学習障害の子どもが良く伸びいている。」と語られる中村先生。いつもマスクをかけておられる。



ピアノを使っての音楽療法
母親は最高の教師!スキンシップ学習で・・・親子でピアノを楽しむ。

・母子の心が通じ合うところが最高
・作業学習として理想的
・自閉児、ダウン症児によい



本物のレジに買物した金額を打ち込む

・楽しい学習のひとつ
・障害に関係なく喜んでする
・自閉児は特に喜ぶ



いろんなお菓子の箱に金額がかいてある

・やはり作業学習のひとつ



モールス信号のツートンを教材に活用

・聴覚の異常を正常化させる一方法で聴能訓練学習と呼ぶ
・どの種の障害にもよく合う
・あそび感覚でやれる



習字にもモールスを利用して聴覚で右脳を刺激

・一種の感覚統合の学習として活用
・生活上での異常音をとっさにキャッチし身を守る安全教育にも役立っている



モールス信号を聞いて1円玉、5円玉、10円玉、50円玉、100円玉、500円玉を○にいれていく

・やはり作業学習のひとつで生活科、算数科に役立てる



生協のチラシを切り抜いてはった教材

・生活、国語に役立つ認知訓練学習のひとつ



電卓が出る以前に統計で活躍した計算機を操作して計算問題を解く

・脳神経の感覚統合とでも言える最高の訓練学習で、長じて職能的に役立っている
・自閉児は特に喜び高い能力を発揮する子もある
・あそびの要素がふんだんにある



ビーズを並べて貼っていく作業学習

・情緒の安定にも最高であり、美的感覚が養われる



ブラウン管 生協のチラシの毛ガニの写真(左)を分割して色鉛筆で細密描写(右)していく

・作業学習のひとつ
・右脳の訓練学習のひとつで情緒回路を刺激してリラックスさせる
・図工科に役立つ



資料

モンテ微塾 足守仲良しホーム活動状況の報告第25号 より


平成7年12月31日
期間・昭和62年8月〜平成7年12月(8年4カ月)
生徒数 表1参照




内容等◎奈良県の教育現場で培ったあらゆる指導技術を基に据えて教育実践して来た本塾の活動の様子について
イ.指導の方針
・子供の現状を何よりも尊重することにより、その子供の現に持つ能力・特性を適切に把握し、指導の為のカリキュラムを編成する。
・指導の観点
現状を特に、「母子関係諸機能の調整障害」と仮に呼び、これを環境的(environment エンヴァイロンメント=E障害)ととらえることで、即ち母子スキンシップ学習は、母と子が協力して、自らの課題を楽しんで実践しながら、この環境的障害の軽減克服を図ることにある。
ロ.指導の背景
・モンテッソーリ教育法
その教育原理の応用と教材教具の開発に役立てる。
・音楽療法的営み
音楽特有の生理的作用の活用して、母子共にピアノを楽しむことで、E障害の改善に役立てる。
ハ.指導の目標 ・基本的には前記のE障害改善の努力をしながら、将来の自立に備えて、現在受けている各種の公教育の受容をより好ましいものにしていく。(学校教育法 施行規則 第六章特殊教育の内容に連動) 塾経営に関する事項・その他
・本塾は地元ボランティア十四家族の協力により支えられており、運営に関する助言は市の育成会幹部を通してお世話になっている。
・指導料は、障害児とボランティアは無料とし、施設維持費として一人につき科目によって1700円〜4600円をいれてもらっている。施設償却の費用や塾長の給料・教授用備品等は公的年金で賄い、修繕費は維持費を積み立てて備蓄している。(家屋が築100年以上の老朽の為にいつ大金を要するか分からない)
・給料を含め今日までに支出した金額は(設立費5300万円とは別に)この8年4カ月間で3032万円に達した。
・生徒の居所は大半は県内で一部他府県にも及び、マスコミの紹介ではNHK・山陽放送・山陽新聞・中国新聞等でお世話になり、教職員・福祉関係者の見学も多数あり研修会(公・私合同による)も時折行なっている。

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